きちんと学んでおくべき介護の制度

家族が何らかの事情で要介護者になれば、誰もが動揺するものです。それが重度の要介護状態であればなおのことです。高齢者にもなればターミナルケアの方針にも気を使わなければなりません。人工栄養を使って延命を図るのか、自然な最期を看とるのか、そういった議論をする必要も出てきます。介護と言えば高齢者が頭をよぎると思いますが、もちろんそれだけではありません。事故で誰かが要介護者になり、家族みんなで介護をする可能性だって起こりえます。

日本では2000年に介護保険制度を導入しており、要介護者の重症度に応じて国が補助をすることになっています。要介護度は1から5の5段階評価で、該当者には被保険者証が発行されます。また施設に入所することになれば、限度額認定、つまり利用料金を減額できる制度もあります。

また介護保険のサービスを受けるに当たっては負担割合証が発行され、それに応じた負担を実費として納めることになります。その他にも障がい者の方や治療が難しい病を患う方には、それに応じたサポートがあります。なかなか専門的な内容なので、詳しく知りたい方は役所の介護保険係か地域のケアマネージャーに問い合わせてみるといいでしょう。

このように、介護の制度はとても優れたありがたい制度であることがわかります。いずれは親の世代も、自分の世代も介護の制度を使う日がやってくるものです。「まだ先の話」といって目を背けるのではなく、自分に関わってくる国の制度として、介護の制度の詳細は知っておいた方がいいでしょう。